皆さんはコーヒーを飲んでいますか。朝のコーヒーブレイク、休憩時間やティータイム飲む場面はそれぞれかと思いますが、自動販売機の缶コーヒー、コンビニでも大容量のボトルコーヒーが人気など、コーヒーユーザーは多くいらっしゃると思います。
私は休日や外出時にカフェでお茶する時にはよくコーヒーをよく飲みます。ただ、空きっ腹にコーヒーを飲むと胃にガスが貯まったような感覚になります。食後などは特に症状はありません。そんな出来事をきっかけに今回、コーヒーのことをまとめてみました。
コーヒーの産地
コーヒーの生産には気候や土地など栽培できる条件があるため、生産できる国は主に赤道周辺の国が主な生産国です。赤道中心に南北に25度をコーヒーベルトといわれ、標高が高く、温暖で適度な降雨があるのが特徴です。以下は世界の生産量のランキングです。
第1位
ブラジル 3,556,638トン
第2位
ベトナム 1,616,307トン
第3位
インドネシア 722,461トン
第4位
コロンビア 720,634トン
第5位
ホンジュラス 481,053トン
生育方法
★雨
1500~2500mm程度の雨が降る環境が良いとされます。日本の年間降水量が1500㎜程度であり、日本より雨が多く降る環境といえそうです。
しかし、ただ雨が降ればいいわけでなく雨が降る時期も重要で、成長する時期に雨が降り、収穫する時期に乾燥する雨季と乾季に分かれていることも大切です。
★日当たり
コーヒーの木は日照量も大事になります。日光を好む植物ですが、日が当たりすぎてもうまく生育できない敏感な植物です。そのため、コーヒーの木の近くに背の高い樹を植え、日差しを遮るり、日照量を調節する工夫をしています。近く植える背の高い樹をシェイドツリーとも言います。
★温度
灼熱の地で育つイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、コーヒーのは20℃前後の気温が生育の適温になります。昼と夜の寒暖の差がある程度あることが望ましく。逆に寒さに弱いため5℃以下が続く環境では枯れてしまいます。
★土質
土壌は肥沃で水はけのよい土地が最適となります。また、少し酸性の土壌がよいとされます。
コーヒーカップの大きさが違う理由
カップに入れて飲む飲み物として紅茶がありますが、紅茶は95℃と高い温度で淹れられることから、少しずつ冷ましながら飲むことを考えて、ティーカップは広めの飲み口となっています。また、紅茶の香りを鼻から楽しむことや紅茶の色を楽しむことも考えて作られています。
コーヒーは飲み口が狭く紅茶よりも背が低いカップになっています。コーヒーは低めの85℃~90℃程度で淹れるため、すぐに冷めないようにするため小さくなっています。
コーヒーの淹れ方の違いで使い分けがされています。
☕レギュラーカップ
ドリップコーヒーの分量目安が120~130ml程度であり、入れるとバランスよく見えるように容量が150mlに合わせて作られているものがほとんどです。
☕エスプレッソカップ
エスプレッソ用に細かい粉状に挽かれた豆を、エスプレッソマシンを使用して20秒から30秒の短い時間で淹れるコーヒーです。短い時間で抽出するため、コーヒーの持つ本来の旨味だけをしっかりと引き出すため、深みのあるコクが特徴といわれています。
1800年代はじめのイタリアでは、当時輸入していたコーヒー豆の輸入ができなくなっていました。その苦肉の策として、少ないコーヒー豆で淹れたことが、エスプレッソ誕生のきっかけといわれています。
淹れたてのエスプレッソであれば、上から順番に「クレマ」「ボディ」「ハート」と呼ばれる3つの層を目で楽しむこともできます。3つの層は淹れたての10秒程度しか見れません。
エスプレッソ専用のカップです。カップの底が丸くなっているタイプは、よりクレマ(泡)が立ちやすいです。また、砂糖をかき混ぜやすいようカップの下部にカーブがついたものもあります。
☕デミタスカップ
デミタスはもともとフランス語の半分を意味する「デミ」と、カップを表す「タス」を合わせた言葉です。容量は60cc~100cc前後とレギュラーの半分程度。
☕マグ
200~250ml程度をいれることができ、たくさんの量が入れることができる。大き目の取っ手がついていて厚めに作られており、冷めずに長く飲めるよう工夫されている。日本ではマグカップと言われるが、「マグ」が本来の呼称。
☕カプチーノ
カプチーノやカフェラテを入れるのに使われます。カプチーノは蒸気で温め、泡立てられたミルクをエスプレッソに加えるため、180ml前後とデミタスカップより大きくなる。また200ml以上の容量が入るものもあります。
温めたミルクをエスプレッソに加えるカフェラテやマキアートは、ラテアートを施しやすいよう、飲み口の広いものも多い。
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抽出方法
*ペーパードリップ
100円ショップなどでも手軽に購入でき、抽出後はペーパーごと簡単に捨てられます。フィルターが適度にコーヒーオイルを吸収し、すっきりとした口当たりになります。
大きく分けて『台形型』『円錐型』があり、『台形型』では『メリタ式』『カリタ式』、『円錐型』では『ハリオ V60』『コーノ式』がある。
*金属フィルター
ペーパーと違いコーヒーオイルを吸収しないため、よりダイレクトにコーヒーの個性を味わうことができます。ただし、コーヒーの微粉も落ちてきますので、少しざらついた舌触りになります。ざらつきが苦手な方はペーパードリップがおすすめです。
布フィルターを使用するネルドリップの語源は、柔らかい織物を意味する「フランネル」から。ペーパードリップと違い繊維が荒く、コーヒーの油分が抽出されやすいため、口当たりが滑らかでコクが深い味になります。また、ろ過のスピードがペーパードリップに比べて速いため、少し粗めに挽いた豆でゆっくりと抽出するのがよいとされています。ただし、ネルのお手入れに大変なところ難点。
19世紀初頭のヨーロッパで誕生した抽出器具「サイフォン」を使用したコーヒーの入れ方です。
アルコールランプで下のボウルを温めてサイフォンの原理で上がったお湯とコーヒーが混ざり、抽出される方法。抽出の温度が高く、香りがよいとされます。抽出の方法が楽しみがいのある雰囲気も魅力である。
ポットにコーヒーの粉とお湯を注ぎ、コーヒーとお湯をなじませて金属フィルターで押し込めることにより、コーヒー液を抽出する方法。粉がお湯に触れている時間が長く安定するため、コーヒー豆の風味をダイレクトに感じられるのが特徴です。お湯を注いで待つだけであまり手間のかからない抽出法のため、初心者の方でも簡単にコーヒーをいれることができます。
「エアロプレス」は、注射器のようなルックスをした専用器具を使用して、コーヒーを抽出する方法です。名前の通り「エアロ=空気」「プレス=圧をかける」つまり、空気圧でコーヒーを抽出します。コーヒーの量や挽き方、湯量を調節するだけで火や電気を使わず抽出ができ、他の入れ方に比べて抽出時間が短く、常に安定した味を出すことができます。
コーヒーの効果
多目的コホート研究において、コーヒーを摂取する群において、全死亡リスク及び心疾患、脳血管疾患及び呼吸器疾患による死亡リスクが減少することが示されています。
第一に、コーヒーに含まれるクロロゲン酸が血糖値を改善し、血圧を調整する効果がある上に、抗炎症作用があるといわれています。
第二に、コーヒーに含まれるカフェインが血管内皮の機能を改善する効果があるとされています。また、カフェインには気管支拡張作用があり、呼吸器機能の改善効果があるのではないかと言われています。(カフェイン抜きでは比較してない)
その他にも、コーヒーのカフェイン摂取によりスクワット、ベンチプレスの総負荷量の変化を調べた研究では、コーヒーの摂取、カフェイン抜きコーヒー、カフェインの錠剤、プラセボ群の検討で、コーヒーの摂取が運動パフォーマンスが高かったことが実験で示唆されています。
しかしリスクもあります。
世界保健機関(WHO)が2001(平成13)年に公表した「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding (BookletFor Mothers)2001」において、
「紅茶、ココア、コーラ飲料は、ほぼ同程度のカフェインを含み、コーヒーにはこれらの約2倍のカフェインが含まれている。
このため、カフェインの胎児への影響についてはまだ確定していないが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3~4杯までにすべき」とされています。
カフェインは、神経を鎮静させる作用を持つアデノシンという物質と化学構造が似ており、アデノシンが本来結合する場所(アデノシン受容体)にとりついてアデノシンの働きを阻害することにより神経を興奮させます。
コーヒーの飲みすぎによりカフェインを過剰に摂取し、中枢神経系が過剰に刺激されると、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠が起こります。消化器管の刺激により下痢や吐き気、嘔吐することもあります。
長期的な作用としては、人によってはカフェインの摂取によって高血圧リスクが高くなる可能性があること、妊婦が高濃度のカフェインを摂取した場合に、胎児の発育を阻害(低体重)する可能性が報告されています。
まとめ
皆さんいかがでしたでしょうか。コーヒーのことについていろいろなことを知れたでしょうか。
個人的には手軽に飲めるコーヒーにも様々視点からみるといろいろなことを知れて、よりコーヒーが好きになりました。これをふまえ皆さんもコーヒーを飲んでみてはいかがでしょうか。
参考文献
★https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25762807
★https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
★https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26890974
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